アルスラーン戦記を読み終わった

2017年に最終巻の16巻が発行され、完結していたアルスラーン戦記を昨晩やっと読み終わりました。初版で購入していたもののずっと積んでいたのです。3年も経っていただと…

長く愛好してきた作品なので節目として思い出を綴ろうかと思います。BBAのお気持ち長文ですよろしくね。

※生死バレ配慮しませんので荒川先生コミカライズ待ちとか、アニメのみ視聴の方はUターン推奨です※

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角川版のカバーが好きすぎて多分墓まで持っていくと思う。現行の光文社カバーや新書カバーも素晴らしいと思っていますが思い出補正が強いのです。

出会いは学校の図書館…ではなく。レンタルビデオショップで劇場版アニメから入りました。1991年版のほうだよ。

田舎だったのと、映画館に自発的に足を運ぶほど大人ではなかったので、リアタイでは見ていません。ツタヤすらまだなく、個人のレンタルショップのVHSであるよ。当時ファンタジーアニメはロードス島戦記アルスラーン戦記だったような気がします。他にもあったらすみません。ショップに足繁く通い何回も借りた覚えがあります。サントラも持っていたけど度重なる引っ越しで紛失してしまいました。買い戻そうか迷っている。(追記:後日GEOでレンタルして無事音源確保しました)

次に中村地里先生のコミカライズに出会い、ここでやっと原作小説の存在を知りました。田中芳樹先生の作品はいくつか読んだけどたぶんアルスラーン戦記が最初だと思います。小説に気づいた頃にはもう9巻まで刊行されていたと思います。一気に読んで追いついてしまい、長く続きを待つことになります。

事情は詳しくは存じませんが、角川から講談社カッパノベルス)へと移り、刊行が再開された時は嬉しかったです。荒川先生版のコミカライズや、再アニメ化も追い風となって最終巻までいけたんだろうなあと思っています。

13巻あたりから購入するものの積みだしました。アルスラーン陣営側に死者がで始めた頃ですね。もちろん戦記ものですし、登場人物が減るのは当然なのですが、何せ間が空きすぎた。

私の中で15人(最後の1人は加入が遅いので)揃ってる脳内世界が強すぎて読むのがつらくなっていきました。加えてTwitterでネタバレを被弾し、推し(ナルサスです)の死を先に知ってしまい、ますます手が出せなくなりました。

読まなければ私の脳内パルスは安泰なんですよ。シュレディンガーの箱の中の推しですよ。原作の文章を読まなければ私の中で推しの死は現実にならないのです。似たような理由で10巻から先を読んでいない友人がいます。それも一つの選択かなあという気はします。それで3年経過したのですがいい加減積み本の山を崩さねばと思い立ち、箱を開けた次第です。

 

以下は最終巻の感想になります。(一応何行か開けます)

 

 

 

 

 

尺が足らない。あと1冊は要った。

と思いました。デッドコースターかよ!と声に出してつっこんだほどにページを繰るたびに人が死ぬ。

クバードは壮絶でしたが見せ場として成立していたなあ。

キシュワードはもう少しなんとかして欲しかった。グラーゼが死んでから精彩を欠いたままだったのが残念です。

イスファーンはあんまりだ〜〜〜〜狼がスンスンするのは泣けたけどその後1ミリも出てこない…どうなったの…自然に還ったの…

メルレインは親父と妹と妹婿の仇を討ってほしかった。

1章で上記4人がまとめて処されるので数行しか割かれてないのが勿体無い気もします。勢い大事だけど雑さのほうを感じてしまう。

ジャスワントは16巻冒頭で事故みたいに地味に亡くなってしまうのだけど、成し遂げたことは最後に効いてきてよかったし、これまでの人員不足からの死という感じでそこまで不満は感じませんでしたが推しの人はそうは思わないかもしれないすまない。


蛇王ザッハークについて突然の情報開示が多かったですね。

元々この作品は魔術、精霊といった神秘の説明があまりなかったのでその設定いる???という気持ちが強かった。人造人間だから強い!というより魔王だから強い!でゴリ押ししてもそう変わらないかなと…

そしてアルスラーン

アルスラーンに関してもネタバレを少し被弾していて、「伝説になった」と言われていたので予想はしてました。ネタバレは悪い文明。いえ、自衛が足りなかったのですが

これは少年漫画ではなく(コミカライズは置いといてね)英雄譚で、アルスラーンは強くなることが主目的ではなく王者を目指していたのでルクナバードがあっても刺し違えるのが妥当、と納得する反面、やはり子供を抱いて父になる姿が見たかったし、子供を我先に抱きたがる臣下の姿も見たかった。という気持ちが強いです。シンプルに悲しい;;

でも物語構成的に、ヒロインと思われたエステルの早期退場でそのエンドはなしだったのかなあと。

ダリューンは最後まで最強だったので言うことはありません。うっ…

生き残った面々のその後は長いエンドロールというか、追補編みたいな気持ちで読んでいました。漢だって前漢後漢があるのだからパルスもそうなんだろうと。

解放王の御代が4年というのは驚きでしたが。やっぱり後からこの展開を決めたのでは?と思ってしまうけどまあこれは感想です。

少し残念だなと思った部分は、2部から登場の面々があまり生かされていなかったように思うところです。

レイラとかアイーシャとか…フィトナはまだ活躍してましたね。ただ、尺の足りなさで雑に片付けられた感があります。

サリーマ王妃の活躍はもう少し早くてもよかったね。女性キャラばかりの言及になってしまった。16人目のパラフーダはやっぱりちょっと地味だったなあ…

 

1部は好きなのでまた読み返すと思いますし、読み返した時に、続きいつ出るのかなあ…と思いを馳せることなく完結させてくれたことは感謝しています。

長年ありがとうございました。

荒川先生版のコミカライズは引き続き追っていこうと思います。エステルの大胆な改変で当初の予定どおり1部だけで完結するのかな…とか。

あのエステル強そうすぎて病で散りそうにない…いや、アイヤールを早く出したのはキシュワードの顔を覚えさせるため…?とか深読みしたりもしましたが全体的に丁寧に描かれているので安心して追っています。

あと叶うならばアニメ…あの…誰か殿下を王都に…という気持ちです。

 

ここまで読んでくれた人いるのかな???お気持ちすみません。加筆修正するかもしれませんが読んでいただきありがとうございます。